フロントフォークはノーマルをベースにチューニング。ボトムケースはペイントだがインナーチューブは摺動抵抗を抑えるためにDLCをほどこした。さらに内部のスプリングには独自のコンスタントライジングレートのハイパープロを組み込むことで特性を変更した
ヘッドライトはレイブリックのマルチリフレクターを採用することで、夜間の視認性が向上。ミラーは空冷Zを意識した丸型で、アルミを削り出したアントライオン製を採用
エンジンコンディションの維持という面で、油温を把握することは重要なポイント。そこでヨシムラのデジタルメーターを、ウッドストックのアルミステーを用いて装着
シートはカスタムシーンでも人気の高いスプリームシートに変更。従来品はタンデム側の表皮もディンプルを採用しているが、スウェード調の表皮を採用することで差別化を図っている
リヤショックはクァンタムのフルアジャスタブルをセット。最近カスタムシーンで見かける機会は減ったが、十分な性能を持ち、なおかつ車体全体のカラーバランスを考慮して採用した
エンジンチューニングおよび吸排気系の変更により出力が向上。それに合わせて発熱量も上がるため、性能を安定して発揮させることをねらってラウンドタイプのオイルクーラーに変更
パワーアップとアクセルレスポンスの向上をねらって、キャブレターを強制開閉式のFCRφ35mmに変更。パフォーマンスを引き出すために、しっかりとセットアップを行なっている
エキゾーストシステムは4-1集合のオオニシヒートマジックのエキゾーストパイプにウィンマッコイのサイレンサーを組み合わせた。どちらも素材はチタンで、軽量化にも結び付いている
出力向上とワイド&ハイグリップタイヤを履かせた効果を十分に引き出すため、スイングアームをマッコイ製に変更。メインパイプにアルミ7N01材の5角断面を採用し、剛性バランスもいい
フロントブレーキは現状ではブレンボのキャスティングキャリパーとサンスターのカスタムローターの組み合わせ。純正よりも制動力はアップしており、カスタム感も高まっている
エンジンは開けてみないと内部がどんな状態になっているかわからない。出費は増えてしまうが、長く安心して乗ることを重視してオーバーホールを兼ねてチューニングを実施した
ステップはビートのスーパーバンクをチョイス。ワンポジションだがオーナーにマッチする位置であることから採用。なお、タンデムステップステーも付属しているが、この車両では装着はしていない
純正キャリパーは片押し2ポットで、速度調整するには効きすぎてしまう。そこでコントロール性を高めるためにブレンボの対向2ポットキャリパーとサンスターのローターに変更している
今回紹介するゼファー750はベース車としても程度のいいモノを選びました。しかし、それでも安心かつライディングを楽しめるよう細部にわたって手を加えました。それは中古車ベースなので、前オーナーがどんなメンテナンスをしているか不明な点が多く、納車後すぐにトラブルが発生する可能性もあります。そのリスクを減らすためにまずはエンジンを開け、同時にチューニングも実施。より楽しめ、安心して乗れるエンジンを作り上げました。その一方で出力がアップすれば車体のバランスも考えなければなりません。ゼファー750のノーマルの足まわりは柔らかく、ブレーキもプアな部分があるため、ハイペースでスポーツ走行をすると不満に感じてグレードアップを図るオーナーもいらっしゃいます。この車両でもパワーとのバランスを考慮して、そういったパートにもしっかりと手を加えております。
| エンジン総排気量 | 796㏄ |
|---|---|
| ピストン | コスワースφ68.5mm |
| カムシャフト | アニーズ |
| エキゾーストシステム | オオニシヒートマジック サイレンサー：ウインマッコイ  |
| オイルクーラー | アクティブ |
| ホイール | (F)ゲイルスピード タイプR 3.50-17 (R)ゲイルスピード タイプR 5.50-17 |
| タイヤ | (F)ピレリ ディアブロ ロッソコルサ 120/70-17 (R)ピレリ ディアブロ ロッソコルサ 180/55-17 |
| Fブレーキ | キャリパー：ブレンボ4ポット ローター：サンスター ホース：アクティブ |
| Rブレーキ | キャリパー：ブレンボ2ポット ローター：サンスター |
| Fフォーク | スプリング：ハイパープロ |
| Rショック | クァンタム |
| スイングアーム | マッコイ |
| シート | スプリームシート |
| ステップ | ビート |
etc.
